【Column】:TRPGよもやま話 71-80
このページはTRPGに関する事を色々考え、
もっとTRPGを楽しむ為の方法を考える、
ごった煮考察ページ
です。
コラム・目次
71.ゲームと物語の狭間
72.キャラクタープレイを楽しむ
73.どんでん返し
74.ちょっとストップ!
75.カードを使うRPG
76.カジュアルプレイとフォーマルプレイ
77.初心者に優しいプレイ
78.ヒーローポイントの使い方
79.演技を楽しもう!
80.ルールはどこまで無視して良いの?
71.ゲームと物語の狭間
さて、唐突な質問ですが、一つ質問をさせて頂きましょう。
TRPGとは、
「ゲーム要素のある物語」
なのでしょうか?それとも、
「物語性のあるゲーム」
なのでしょうか?
これは昨今のTRPGに対して常に存在する疑問であると同時に、いまだに答えの出されていない疑問でもあります。
この質問に対する答えは、結局は「答える人」の嗜好によって異なってきます。
TRPGにおいてダイスを振ったり戦略を考える事を好む人は「物語性のあるゲーム」だと答えるでしょう。
TRPGにおいてストーリーを楽しみ、それを進める事を好む人は「ゲーム要素のある物語」であると答えると思います。
そして、その両者を包括できる意見が殆どないのと同様に、世の中には
「ゲーム性重視TRPG」
と
「物語重視TRPG」
がひしめいています。
TRPGを楽しむ人々は自らの嗜好に従って「ゲーム性重視」あるいは「物語重視」のTRPGを購入し、それを楽しんでいます。これ自体には何ら問題はなく、むしろTRPGの裾野を広げるにはとても良い物ではあるのですが、この「2つの重視」が両立する事で、いくつかの弊害も出てきます。
実は、これらのシステムは「どちらを重視するか」の選択をプレイヤー(GMを含みます)に強要する物であり、同時に選択されなかった要素を軽んじる物でもあるからです。
ゲーム性を好む人達によってなされる「ゲーム性重視TRPG」はどんどんと物語性を薄れさせていきますし、物語性を好む人達によってなされる「物語重視TRPG」はゲーム性を低下させ、最終的には「選択されなかった要素」を消失させる恐れがあるのです。
実際の所、TRPGというのは実に中途半端なモノです。
「適度のゲーム性と適度の物語性」
を両立して始めてTRPGはTRPGとなるものであり、どちらかを欠くと「不完全な即興演劇」あるいは「不完全なシミュレーションゲーム」へと変化してしまうモノなのです。
TRPGをプレイする時、プレイヤーやGMは常に2つの事を考えなければなりません。
一つは、「どうすればそのキャラクターらしいか」を追求する事。
もう一つは「どうすれば自分(キャラクター)をより有利な状況に導けるか」を追求する事です。
これは、「普通に存在する人」が物事にあたる時に考える事と同じでしょう。
人は何かをする時に、なるべく「自分の好きな方法(自分らしく)」で「有利になるように」考え、物事を進める物だからです。
TRPGというのはよく「キャラクター」の遊びだと言われますが、それは「自分らしく、有利に」という2つのポイントを考えて演じるからこそ
「キャラクター(人格・個性)の遊び」
だと言われる物なのです。
しかし、昨今の「〜重視TRPG」という物だけを単純に遊んでいると、どうしても片方の要素を軽んじて比重を低くしてしまいがちです。
しかし、これは実にもったいないと同時に、TRPGを「早く飽きてしまう」元凶にもなってしまうんですね。
せっかくTRPGにも多様性ができてきたのですから、単純に片方だけをするのではなく、バランス良く両方とも楽しみたい物ですよね。また、そうする事でTRPGを「長く楽しめる」事にも繋がるはずなのです。
せっかくの「趣味のTRPG」ですから、できるだけ貪欲に色々楽しもうというのもまた良い事なのではないでしょうか...?
如月翔也
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72.キャラクタープレイを楽しむ
さて、TRPGにおける演技は、大まかに分けて2種類の演技があります。
それは、能力や役割を演技する「役割演技(ロールプレイ)」とキャラクターの人格や性格の傾向を演じる「人格演技(キャラクタープレイ)」です。
そもそもRPGというのは「Role Playing Game」の略であり、ロールプレイのゲームであるとされますが、TRPGの現状をみるとTRPGにおいて「キャラクタープレイ」もまたはずす事のできない要素の一つとして定着しつつあると思います。
そこで、今回は問題なく、そして楽しくキャラクタープレイをする為の注意点などを考えてみたいと思います。
まず最初に考えなければならないのは、
「キャラクタープレイはTRPGにとって有益でも有害でもある」
という事です。
バランスの良いキャラクタープレイとそれに続くキャラクタープレイの連鎖はTRPGのセッションに雰囲気(フレーバー)を与えてくれますし、自分のキャラクターをより理解し、より理解して貰う為には大変有意義な事です。
しかし、TRPGの他の要素を阻害しながら膨らんで行くキャラクタープレイというのはセッションの進行を止めてしまい、互いの齟齬を生み出し、雰囲気を険悪にしてしまうという難点をも内包しているのです。
次に、
「キャラクタープレイは場合による」
という事もあげられます。
というよりも、
「同じ行動でも場合により許されない事もある」
と書くべきでしょうか。
例えそれが「キャラクタープレイ重視システム」であったとしても、TRPGのセッションではキャラクタープレイそのものよりも重視されるべき事柄があるのです。
それは、どんな形であれ、「セッションを進行させる事」です。
「キャラクタープレイ重視システム」という形式のシステムであっても、それは
「セッションでキャラクタープレイを扱う事ができる」
システムに過ぎず、最も重要なのは「セッション」であるという大原則は無視し得ないのです。
これは、TRPGが「多人数」で「競う事無く」「同じ様に」楽しむゲームである為です。
GMや他のプレイヤーなど、他の人を置いていってしまう様なキャラクタープレイや、他人の迷惑になる様なキャラクタープレイは慎むべきですし、「他人の迷惑になる」キャラクターがありのままの性格で社会に出ているとも思えません。
しかし、この2点を除くと、キャラクタープレイと言うものは創造力をよりリアルにかき立ててくれるでしょうし、GMが用意した物とはまた違った楽しみをセッション内に取り込む事にも繋がりますから、決して悪い物ではないといえるでしょう。
このように、確かに扱いはやや難しいと言えるものの、キャラクタープレイというのは
程度と場合の問題
に過ぎず、それを上手く活用する事でTRPGのセッションにより深みを持たせてくれる可能性を秘めた要素なのです。
みなさんも、時間と状況が許すのであれば、多少のキャラクタープレイを織り交ぜつつセッションを楽しんでみませんか?
きっと、キャラクタープレイの良さ、そして問題点が明確に見えてくると思いますよ...?
如月翔也
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73.どんでん返し
TRPGはゲームであると同時に共同で作り上げる物語でもあります。
そして、面白い物語を作る事は、TRPGではとても楽しい事ですよね。
面白い物語と言えば、基本的に
「起承転結」
、あるいは
「序破急」
で作られています。
そして、TRPGでも、面白い話の流れと言えば「起承転結」「序破急」でできている事が多いのではないでしょうか?
しかし、作家でもない我々が「起承転結」「序破急」を実践するのはとても難しい事です。
そこで、今回は「起承転結」「序破急」の要素の中で、最も難しい物、「転」「破」である所の
「どんでん返し」
について考えてみましょう!
シナリオの終盤、盛り上がりも最高潮に達しようとする時、GMはプレイヤーにとある情報を話します。
次の瞬間、プレイヤー達は思い思いの表情を浮かべ、そしてこう叫びます。
「そうだったのかぁ!」
これこそが、物語の肝、「転」であり「破」である所の
どんでん返し
のシーンです。
色々な状態から主人公達が推測し、そしてある程度確信に迫ったと感じたその瞬間、天地が一変するような、驚愕すべき事実が明らかになる。それこそが物語の中で最も面白く、そして難しいシーンなのではないでしょうか。
こんなシーンをTRPGのセッションに取り込む事ができれば、TRPGのセッションはとても楽しい物になります。
「どんでん返し」というのは面白いと同時に、それをする事はとても難しい物です。
なぜならば、「どんでん返し」というのは、
意表を突いており、同時に納得の行く物でなくてはならない
からです。
小説や映画と違い、それを見る者とそれに干渉する者は同じであるTRPGでは、「意表を突くだけのどんでん返し」は不満の元となってしまうのです。
ですから、TRPGで用いるどんでん返しという物は、
「ある程度予測が可能」
な物であり、それでいて
「最後までバレない」
物でなければいけません。
どんでん返しが全く予想のつかないものであれば、プレイヤー達は「フェアではない」と感じてしまうでしょうし、それが何度も続くと最初から「何か裏がある」と疑ってかかってしまい、楽しいセッションではなくなってしまいます。
逆に、どんでん返しが簡単に予想されてしまい、途中でバレてしまうと「どんでん返し」を用意した意味が全くなくなってしまいますし、そこに「最高の盛り上がり」を予定していたセッションが途端に面白くなくなってしまうのです。
ですから、どんでん返しを使う場合、そのどんでん返しに関連する情報は注意して与えなければなりません。
情報は多すぎてはいけず、少なすぎてもいけません。
かつ、与えられる情報はある程度「どうとでも解釈できる」物である方が望ましいでしょう。特に、「思いこみ」から来る勘違いを誘えるような情報が理想的です。
その上で
プレイヤー達を誤った方向へ誘導(ミスディレクション)
したり、あるいは微妙に異なった情報を与える事で
混乱(コンフュージョン)
させたりして行き、最終的には
スッキリとした形で納得の行く「どんでん返し」
を行う事で、プレイヤー達も素直に驚き、納得できる様になるはずです。
今回はGM向けの方法論になってしまいましたが、この方法を考慮した上で面白いどんでん返しを用意できれば、とても楽しいセッションになる事請け合いの方法です。
ドラマチックなTRPGを楽しむのでしたら、ドラマチックなどんでん返しを用いる事で、心ゆくまでTRPGを楽しめるのではないでしょうか...?
如月翔也
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74.ちょっとストップ!
TRPGをしていると、GMとプレイヤーの間に意見の違いが生まれてしまい、その為に
プレイがストップしてしまう
事って、ありませんか?
特に、GMとプレイヤー間、あるいはプレイヤー間で「ルールの解釈」や「世界観の解釈」が違うと、プレイ中に色々と問題が持ち上がってくる事も珍しくはないのではないでしょうか?
でも、ゲーム中にプレイが止まってしまうと、一気にノリが悪くなってしまいますよね。
それに、あくまでゲームなのですから、仲間内で深刻な対立もしたくはないでしょう。
さて、意見の違いでプレイが止まりそうになった時。
あるいは、後になってから先程のルールの適用が間違っていた事に気づいた時。
今回は、そんな時にはどうすべきなのかを考えてみましょう!
さて。まず、最初に考えるべきなのは、
「TRPGはゲームである」
という事です。
プレイヤーもGMも、あくまで
「遊び」
に集まったのであって、学術的な論議をしに来た訳ではありませんし、深刻な対立に眉をひそめに来た訳でもないのです。
(TRPGという)ゲームの目的は、あくまで
「楽しみを提供する/楽しみを提供される」
という事に他なりませんから、まずは楽しむ事を優先すべきなんですね。
ですから、基本的には「プレイを中断して議論する」というのは
避けるべき選択肢
なのです。
もちろん、TRPGはコミュニケーションによって行うゲームですから、互いの認識の差を埋める為に
話し合う
事も大事ですし、必要であればそれを優先させるのも当然なのですが、それが後でも可能であり、それで問題がなければ
後に回す(プレイ後に話し合う)
方が良いのです。
また、特にGMとプレイヤーの間で意見の相違がある場合、その相違の部分が
シナリオに関わる問題
であったりもします。
そのような場合は
「シナリオを作り、それを進行させなくてはならない」
というGMの負担という点を考えると、プレイヤーの方でも「まあ、今回だけは仕方ないか」という受容のスタンスをとる必要があるのではないでしょうか?
重要なのは「ゲームを楽しむ」事であって、その場でGMをへこませる事ではありません。
意見の相違が本当に問題であると思った時は、その場ではGMに従い、プレイ後でゆっくりと話し合いの時間を持つ事をお勧めします。
どうでしょう、今回のような例は、結構身近にあるのではないでしょうか...?
折角のセッションですから、自由に動きたい/動かせたいのもわかりますが、TRPGは「みんなで楽しむゲーム」です。
まずは周りの楽しみを優先させる、というスタンスも、とても分別のある大人らしくて、格好良い事だと思いますよ...
如月翔也
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75.カードを使うRPG
TRPGで最もよく使われる乱数発生器(=ランダムに数字を作る物)といえば、まずはダイスがあげられるでしょう。
ちょっと昔まではロールプレイングゲームの「Role(役割を演じる)」が「Roll(ダイスを振る)」と勘違いされる事が多かった位に、TRPGにはダイスが使われていました。
その状況は最近でもあまり変わりはありませんが、最近では「カード(主にトランプ)を使って遊ぶTRPG」も増えてきています。
そこで、今回はダイスを使うTRPGとカードを使うTRPGの根本的な違いと、それぞれの楽しみ方の違いを考えてみましょう!
さて、まず最初に、ダイスとカードには大きな違いがあるのはお分かりでしょうか?
ダイスというのは、工場でちゃんと作られた物であれば、それがイカサマ用のダイスではない限り、それを振った時に
どの数字が出るかは完全に不規則
です。
例えば、D100のロールで「1」が5回連続で出る可能性も、非常に低くはありますが存在します。
しかし、カードを使う場合、確かに
手元にどのカードが来るか
は予想し辛い物の、
完全に不規則
である訳ではないのです。
例えば、トランプを使ったロールをする場合、途中で使ったカードを山札に戻して引き直さない限りは「A」のカードを5枚以上連続で使う事はできないのです。
あるいは、隣のプレイヤーが「ハートのキング」を持っているのが明らかで、しかもそれが未だに使われていない場合、
自分がそのカードを入手できる可能性は皆無
なのです。
大抵のカードを使うTRPGでは「数枚のカードを手元に置く」事ができますし、「カードを1枚使うたびに山札に戻してシャッフルする」という事はしませんから、ダイスを使って判定を行うタイプのRPGよりも、
確率分布は異なる
のです。
そのかわり、カードを手元に置いて使うタイプのTRPGでは、ダイスを使って判定を行うタイプのRPGよりも
結果を誘導しやすい
事になります。
ダイスを使用するTRPGでは「成功したいロール」でも「失敗してもいいロール」でも、結局は「目標値」どおりの確率分布でしかロールを行う事ができません。
それに対して、カードを手元に置いて使うタイプのTRPGでは、「成功したいロール」で良いカードを使い、「失敗してもいいロール」で悪いカードを使う事で、
キャラクターの行動の正否をある程度の範囲内でプレイヤーが決定できる
という事になるのです。
これは、ある意味で
ルール的にプレイヤーの(判定への)関与を認めている
という事ですから、
格好良く決めたい時に良いカードを使う
等の方法で、
キャラクターの表現
の幅を広げているという事にもなります。
「交渉が得意だが、戦闘はからっきし」という設定の盗賊は、ダイスで判定するシステムでは結局神(運)だのみで表現するしかありません。しかし、カードを使うタイプのシステムであれば、「交渉関係で良いカードを使い、戦闘では悪いカードを使う」という方法で表現する事ができるのです。
また、カードを使うタイプのRPGでは、山札が減るたびに「出るであろうカード」の数が減っていく、という事ですし、捨て札を記憶しておく事で「あとはどんなカードが残っているのか」を知る事ができ、それによって「今後の判定についてのある程度の予測」が可能になります。
そういった点では、「(ゲーム的に)戦略性が高まっている」という事にもなるのです。
本来であれば「乱数」を用いるはずのTRPGですが、カードという「範囲の決まった乱数」を導入しているシステムも、なかなかに趣が深い物なんですね。
ダイスに「成功しろッ!」と念を込めて振るのも楽しいですが、自分のカードをにらみつけて唸りながら判定するのも、また面白い物ですよ...?
如月翔也
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76.カジュアルプレイとフォーマルプレイ
さて、みなさんがTRPGをする場合、主に2つの場合が考えられると思います。
一つ目は、
「気の知れた仲間内で楽しむ」
カジュアルなプレイ。これを、便宜上カジュアルプレイと呼びましょう。
そして、二つ目は
「知らない人が入っている」
プレイ。主にコンベンション時のプレイなどを指します。これを、カジュアルプレイと対比して、フォーマルプレイと呼びましょう。
今回は、このカジュアルプレイとフォーマルプレイについて、ちょっと考えてみましょう!
さて、普通にカジュアルプレイをしている場合、お互いに気心が知れていますから、ある程度のお約束やわがままというのが通用しますよね?
もちろん、これは気心の知れた仲間でする事ですから、まあ、ある程度は許される事ですし、共通の認識としての「お約束」や、プレイヤーの個性をたたせる為の「わがまま」なんて言うのは仲間内でしか楽しめず、しかもなかなかに楽しい事ですよね。
しかし、それが許されないのが、フォーマルプレイです。
コンベンションの時などに、仲間内でしか通用しないお約束やわがままを通そうとするのは他の人の迷惑になりますし、それが原因でプレイがギスギスしてしまう事も考えられます。
ですから、フォーマルプレイをする場合は、いつもよりも
他の人に対して気を使う
事が求められます。
ここまではある意味、常識なのですが、意外と忘れやすい事があります。
それは、
仲間内のプレイに新しいメンバーを誘う時
によく起こる事です。
他のメンバーは変わっていないのですから、皆はカジュアルにプレイしてしまいがちなのですが、「新しいメンバー」というのは「(プレイスタイルなどを)知らない人」ですから、実は
そのプレイはフォーマルプレイなのです
。
これを忘れてプレイしてしまい、その結果、新しいメンバーが対応できずに脱落してしまう事や、あるいはTRPGに見切りを付けてしまうという事が十分にありえるんですね。
また、コンベンション自体に参加した経験が無く、カジュアルプレイこそが普通のプレイであると思いこんでしまう人なども増えてきており、これは
コンベンションを行う上で、大きな問題になってしまうのです
。
これは、サークルに参加した時のプレイに馴染んだ人だけがサークルに入り、結果として「そのようなプレイ」をできる人だけが残ってしまう、という所に端を発した問題なんですね。
ですから、コンベンションでの問題というのは、サークルや仲間内で作られている、という一面もあるのです。
サークル(仲間内)の問題はTRPG全体の問題
という訳ですから、やはりカジュアルにプレイする時にも、「カジュアルとフォーマルを見極める才覚」と「フォーマルな感覚」を養うようにプレイしたい物ですね。
仲間内だけでTRPGをする時にも、
親しき仲にも礼儀あり
というのをちょっと気にかけてみる、というのも、なかなかに大人の態度であり、格好いい事だと思いますよ...?
如月翔也
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77.初心者に優しいプレイ
さて、仲間内で
フォーマルプレイ
をする時の「よくあるパターン」として、「TRPGを初めてする人」や「TRPG経験の短い人」を加えてのプレイ、というのがあげられると思います。
そもそもTRPGというのは「概念を知る」よりも一度プレイした方が分かり易い類の物ですから、興味のある人を誘ってみるというのはよくある事だと思います。
ですが、初めてする人や、経験の短い人(便宜上、ここでは初心者と書きます)を加えてプレイする時には、普通にフォーマルプレイをするよりも気を付けなければなりません。
ちょっと考えてみればわかる事ではありますが、TRPGにどっぷりと浸かり込んでいる人間とは違い、初心者というのは「一度でも面白くなければ興味を失う」可能性がとても高いからです。
ですが、ちょっと気を使う事で、「とても面白いプレイ」を体験して貰い、
「TRPGはとても楽しいんだ」
という事をわかって貰う事もできるはずです。
そこで、今回は「初心者に優しいプレイ」とは、どういう物であるのかについて、ちょっと考えてみましょう!
さて、「初心者に対応する」と聞いて、一番最初に思い浮かぶのはなんでしょうか?
「分かり易いチャートを用意する」「席順に気を使う」「多めにネタを振る」「ルール的な部分をサポートする」「できるだけ相手に合わせる」などが挙げられるでしょうか?
それも大事な事ですが、それは全て
フォーマルプレイ自体で必要とされる事
であって、特に初心者向けという訳ではありませんから、ここでは違う結論を出すとしましょう。
それでは、「初心者に対応する」為に一番必要な事とは。
それは、実は、
必要以上に初心者として扱わない
事なんですね。
相手が「慣れていない」人だと、思わず色々と気を使ってしまいます。
しかし、必要以上に気を使った結果、
「いらない事にまで口を出してしまう」
事が、思った以上に多いのです。
そして、自分自身「慣れていない」と思っている人にとっては、
「ただの助言でも押しつけがましく思える」
事が非常に多いのです。
その結果、「押しつけられた意見」に従わざるを得なくなり、
「面白くないTRPG」
を体験する事になります。
そして、それが
「TRPGは面白くない」
となってしまい、TRPGを辞めてしまう原因になってしまったりするんですね。
何も、助言をするなと言う訳ではありません。
相手を初心者と思って「教えてあげよう」と意識するのではなく、相手を「共にプレイする仲間である」と考えた上で、
「対等な立場で話をする」
事が大事なのです。
当然、
フォーマルにプレイする
訳ですから、
相手にわかる言葉を使って、相手にわかるように話す
事が大事なのは言うまでもありません。
こうして共にプレイする事で、新しく来てくれた人は
「TRPGの本当の楽しさ」
について、何かを感じてくれるはずなんですね。
むしろ、そうしないと、
TRPGの本当の楽しさ
は伝わらないと言ってもいいかも知れません。
なぜなら、TRPGの楽しさのほぼ全ては
プレイする仲間の連帯感
から生まれてくる物なのですから、
一人だけ特殊扱い
では伝わりきるはずがないからです。
それを考えると、むしろ必要以上に「初心者に対応する」という事を考えるのは、かえって逆効果かも知れませんね。
ですが、TRPGの楽しみは人間関係の楽しみであり、人間関係というのは必要以上に意識しては無駄になる事が多いのも事実ですから、頷ける部分もあるのではないでしょうか?
みなさんも、どんな人が来ても
皆で楽しくTRPGを遊べる
ように、フォーマルな感覚・フォーマルな話し方を学んでみてはいかがでしょうか。
きっと、今まで以上に色んな人を仲間に引き入れて、もっと楽しいTRPGができるようになると思いますよ...?
如月翔也
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78.ヒーローポイントの使い方
最近のTRPGでは、「プレイヤーの裁量で使用できる”物事を有利に進める為の”ポイント」という物が設定されている物が数多くあります。
このポイントはさまざまな名前で呼ばれますが、最も一般的な名前を取って、ここでは
ヒーローポイント
と書きましょうか。
その
ヒーローポイント
ですが、大まかに分けて2種類のタイプがあります。
今回は、その
2タイプのヒーローポイント
と、その使い方について、ちょっとだけ考えてみましょう!
さて、おなじみのヒーローポイントですが、これは2つのタイプの物があります。
1.使用する為に代償を必要としない物
2.使用する為に代償を必要とする物
前者の代表格は「ロードス島RPG」の「集中力」などが挙げられるでしょう。
このタイプのヒーローポイントは、使用回数にこそ制限があるものの、基本的に何度使っても何の代償も必要としません。
逆に、後者の代表格は「天羅万象」の「気合い」、あるいは「ガープス妖魔夜行」の「未使用CP」などがそれにあたります。
このタイプのヒーローポイントは、成長や金銭など、何らかの代償を払う事により使用する事が出来るものです。
(「気合い」は「技能」を伸ばすのに使用しますし、「未使用CP」も技能や特徴を取得する為に使用します。これを使用する事により、キャラクターの成長に支障を来してくる訳で、逆に言えば「成長」を放棄する事を代償にヒーローポイントを使用している事になります)
さて、前者のタイプのヒーローポイントの場合、基本的には
使いすぎて後で使えなくなる
事だけを心配しておけば問題ありませんね。
このタイプのヒーローポイントの場合、「英雄になる人間というのはそれなりの加護の力を持っている物だ」という解釈のもと、「それでも運の尽きと言う物はある」という考えで作られている物ですから、
ヒーローポイントを使う事こそが重要
なのです。
ヒーローポイントを使って成功させた行動こそが
ヒーローらしい行動
という訳ですし、実際にヒーローらしい行動を取ろうとすればヒーローポイントの使用は不可欠ですから、どんどん使っていってかまわない物になります。
逆に、後者のタイプのヒーローポイントの場合は、前者よりも注意して使わなければなりません。
なぜなら、成長を犠牲にして行動している以上、それを使いすぎると成長が格段に遅くなってしまい、成長が遅い故に行動に失敗が多くなり、それをフォローする為にまたヒーローポイントを使う、という
最悪の悪循環
を起こしてしまうからです。
このタイプのヒーローポイントは、あくまでも
無理をして凄い行動をしている
という事を表していますから、無理のツケは後に回ってくる事になるんですね。
ですから、基本的には
ヒーローポイントは使わずに温存
する事が望ましいですし、その上で
どうしても成功させたい
場合に限り、使用する事になります。
しかし、その分、
ヒーローポイントを使っての行動の重み
というのは増してきます。
前者のポイントと違い、プレイヤー/キャラクターが考え抜いた末、
何があっても成功させなければならない
と判断した物だけに使用される訳ですから、前者のポイントのようには気楽には使えず、その分
重要な判定にしか使われない
、という事になるんですね。
でも、これは逆にむしろ
最高にヒーローらしい一瞬
を演出するには最高の方法でもあります。
このように、「ヒーローポイント」の種類が違うだけでも、使い方に違いがでてきますし、その使い方の差が
ゲームの雰囲気を変える要素
であるとも言えますね。
代償を必要としないヒーローポイントを持ったシステムの殆どが、ライト感覚のシステムであると言う事も、この考え方を支持しているようにも思えます。
さて、こんなヒーローポイントですが、貴方はセッションの時に、ちゃんとヒーローポイントを使っていますか?
格好いい行動を約束する
為のヒーローポイントですから、格好良いシーンで格好良く行動をキメてみたいものですね...?
如月翔也
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79.演技を楽しもう!
さて、TRPGにおいては
賛否両論の極致
とも言える
キャラクタープレイ
ですが、実際のプレイ風景を覗いてみると、明らかに
現在のTRPGの一つの要素
である事は否めないと思います。
一つの要素である以上、それを楽しみたいものですが、それを嫌がる人が存在するのもまた事実です。
そこで、今回は、
キャラクタープレイ
を楽しみつつ、それが嫌いな人には不快感を感じさせない。そんなキャラクタープレイについて考えてみましょう!
さて、一番最初に、何故「キャラクタープレイ」を嫌がる人がいるのか、という点についてです。
そのような人々がキャラクタープレイを嫌がる主な理由として、「プレイが進まない」「役割演技を果たしてくれない」という2点が殆どなのではないでしょうか?
そうだとすると、逆に言えば、
「プレイ進行を助けられて、役割演技も果たせるキャラクタープレイ」
であれば問題はない、という事になりますよね?
それでは、どうすればそんなキャラクタープレイができるかを考えてみましょう。
簡単に結論を出してしまうと、そうする為には、
「今、何が求められているのか」
という事と、
「何故、キャラクターは求められている事をするのか?」
という事を考え、決めていく事だと思います。
こういう書き方をすると、非常にずるい考え方に思えるかも知れません。
しかし、どんな人間であれ、何かの役割・しなければならない事を与えられた場合、
基本的には求められた事を果たす
事を考えるはずですし、それがどうしても嫌な場合でも
それをする為の理由付けを考える事もまれではない
はずなのです。
幻想世界に存在するキャラクターとはいえ、社会や仲間に
しがらみがある
はずですから。
そういう意味では、このように考えてプレイする方が、より
リアルな人格演技
であるとも言えるんですね。
そして、このように考えながらキャラクタープレイを行うのであれば、キャラクタープレイのためにプレイが進まなくなる事はありませんし、必要とされる役割を分担する事も簡単なはずなのです。
そうする事によって、他のプレイヤーの時間を無駄に使ってしまう事もありませんし、
キャラクターの言葉に対するレスポンスも良くなります
から、最終的には「プレイに使える時間」も「キャラクタープレイに使える時間」も長くなりますので、とてもお得な方法であるとも言えますね。
さて、今回は「問題にならない為の方法論」という、若干消極的な話でしたが、どうでしたでしょうか。
しかし、「問題を起こさない/起こさせない」という事は、すなわち他人に対する配慮でもありますから、これは大変立派な態度であるとも言えるんですね。
折角の楽しいTRPGなのですから、お互いに立派な態度で、堂々と遊びたいものですね...?
如月翔也
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80.ルールはどこまで無視して良いの?
さて、TRPGの一つのお約束として、
「皆が楽しむ為であれば、ある程度のルール変更/ルール無視は許される」
という不文律があります。
しかし、実際の所、「皆が楽しむ為のルール変更/ルール無視」というのは何処までが許される範囲なのでしょうか?
今回は、そんな点について考えてみましょう!
さて、TRPGをしていると、「ルールブックに載っていない」、あるいは「記憶していない」ルールを適用せざるを得なくなる事が多々ありますよね?
結局、ルールで規定されていない行動をプレイヤーが申告し、ゲームマスターがそれを
正当性のある行動
であると判断すると、「その行動はできないよ」と言う事はできない為、ゲームマスターが即興(あるいはでっち上げ)のルール適用をしなければならなくなる事が多々ある為です。
このレベルに関しては、
「ルールブックを参照する事でプレイのテンポが悪くなる」
、あるいは
「そもそもルールブックに載っていない」
という理由があるのですから、即興のルールを使ったり、あるいはルールを無視して判定を進めてしまっても構わないでしょう。
もちろん、本当はルールブックに載っているのだとしたら、次回までに調べておいて、次回からは正式なルールを使えるように準備する、という事も大事な事ですよ。
しかし、そうでない状況での「ルール無視/ルール変更」というのは、実は色々な問題があるのです。
本来、ルールに規定されている事というのは
「マスター/プレイヤーの共通認識」
の為に開示されています。
要するに、「こんなルールなんですよ」と明らかにする事で、マスター/プレイヤーの両者が
安心してプレイできる
ようになっている、という事でもあるのです。
ですが、これを場合やノリといったもので区別し、「ノリが良い時だけ別ルール」や、「その場の雰囲気でルール変更」と言った方法を使ってしまうと、
ルールの適用に偏りが出てしまいます
。
そして、ルールの適用に偏りが出てしまうと、マスター/プレイヤー共に
強い印象
を抱いてしまいますし、最終的にはマスターの思惑に関わらず、「最も良いルール適用をされる(優遇される)プレイヤー」(に見られてしまう人)というのが出てきてしまうでしょう。
マスターにもプレイヤーにもそんな気はなくても、最終的には誰かが「アイツはマスターのお気に入りだからなぁ」などと言い出してしまう日が
絶対に
来てしまいます。
こうなってしまうと、本来
「皆が楽しむ為のルール変更/ルール無視」
だったはずの物が、それが原因で「楽しめなくなってしまう人」を生み出してしまうんですね。
これは、長い目で見るとかなりの問題になってしまいます。
実は、「皆が楽しむ」為に最も必要な事とは、
公平なルール適用を行う
というマスタリングの大前提なんですね。
ですから、本当に皆が楽しむ事を考えるのであれば、みだりにルールを変更したり無視したりする事というのは
長期的に見れば害になる
ものなんですね。
そんな訳で、
出来るだけルールの変更/無視はしない方がよい
のではないかと思います。
もちろん、マスターもプレイヤーも納得の上でのルールの変更/無視というのは問題ではありませんし、ポイントさえ押さえれば
とても有効
である事は否めません。
しかし、それは場合場合を見て、しっかりと判断する必要がありそうですよ...?
如月翔也
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