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【Designer's Note.】:デザイナーズノート
「Luna Arc」のデザイナーズ・ノートもどきです。
オリジナルのTRPGを作りたいな、と思う方の参考になればいいのですが...
無理かもしんない...

Luna Arc

 Luna Arcは、私が一番最初に「完成」させたTRPGのルールです。
 それまではファンタジー系のTRPGのルールを作って、テストプレイをしたりもしていたのですが、どうも完成度が低い事と、修正に次ぐ修正で完成にはいたらなかったのです。

 そのような意味では、Luna Arcは記念すべきTRPGですね。

 まずはLuna Arcのコンセプトですが...

 スプラッターからサイコまでを「自由に」楽しめるTRPGをやりたかったんですね。

 私自身、TRPG歴はもう10年以上(そのほとんどはGM歴でもあります)になるんですが、基本的にファンタジーのマスターしかやっていなかったんです。
 で、私自身は「エルリック・サーガ」等のハードファンタジーが好きで、当然のようにGMをするシナリオ自体も結構ダーク&ハードな内容が多かったんです。
 そこをプレイヤーにつかれ、「翔也さん、ホラー物もできるんじゃない?」と言われてその気になったのですが...いいルールがあまりないんですね。これが(苦笑)

 ホラー物と言えば、大御所ケイオシアム社のクトゥルフとか、大御所グループSNEのゴーストハンターとかもあるのですが、どうも基本知識がないと遊びづらいシステムです。
 基本知識がしっかりしていれば、凄く面白いゲームである事は間違いありませんが、固定のファン層も厚い事から、ホラー初挑戦のGM(私の事です)が気軽にやると、プレイヤーにいろいろ突っ込まれそうですし。
 それに、前者は一般システム過ぎて面白みに欠ける部分は否めませんし、後者はルールが奇抜すぎて気軽に遊べない。

 そこで、基本知識がいらず、プレイヤーにも突っ込まれないTRPGとは...と考えた結果、自分で作ってしまいました。

 最初に考えたのが、Luna Arcの判定方法です。

 ルール自体は3D6での能力値を元に、1D20を振る事が基本になっています。
 発表してから気づいたんですが、これはグループSNEの名作・ウィザードリィRPGでの「能力値の5倍以下をD100で出す」というシステムをちょっとヒネった物とも言えますね。
 (能力値の5倍をD100で出すのと、能力値以下かをD20でだすのは確率分布が一緒ですから)

 難易度に応じて「1倍から5倍」というシステムだと、能力値によって成功率が違いすぎるのが難点でしたが、「Luna Arc」のやり方だと、能力値の差が大きくなりすぎないのはいい点だと思っています。

 更にヒネったのが、技能判定です。

 能力値とD20という方法だけでは、昔のTSR社のD&Dの能力値判定と一緒です。
 なんとか特色を出したいと思ったのですが、技能判定だけルールが難しいと遊びづらいですから...
 そこで、D20を2回振って、好きな方を選べる事にしました。

 これは、「コツ」を知っていると、多少の手加減は出来る、という所からの発想です。これにより、レベル毎に+1の修正でしかない技能を1レベルでも「持っている」意味合いを出せたのではないかと思っています。

 なにせ、技能1レベルは修正で言えば+5%でしかありませんが、ダイス2個から好きな物を選べる為に、期待値が4(20%!)も変わるのですから、合計して0レベルと1レベルでは25%もの違いがでるという計算です。

 最後に考えたのは、ホラーTRPGでははずせない、「恐怖の効果」です。

 これに関しては、非常に悩みました。
 大抵のホラーTRPGでは、「正気度」のような度合いを設定し、その減り具合に応じてプレイヤーが「演技」します。
 これは凄く面白いと同時に、難しいんです。個人の演技の格差が大きいですから。

 そこで考えた結果、Luna Arcではどれだけ怖かったかをあらわす表で恐怖の効果をあらわす事にしました。これはペナルティであると同時に、プレイヤーへの演技の指針でもあります。

 こうして作られたLuna Arcですが、最初の段階から見るとルールの半分くらいは今の物と異なっています。
 恐怖表が「成功」「失敗」に分かれていなかった事や、武器のダメージ、クリティカル/ファンブルの扱い方など、細かい点では全く別のルールでした。

 しかし、実際にゲームをせずにゲームを作るのには限界があります。
 そこで、システム作成が煮詰まった時点で、サークルTRI−Sで何度かテストプレイを行い、その感想をフィードバックする形でシステムの修正を行いました。

 とはいえ、全ての感想をフィードバックすると、いつまでたってもゲームは完成しません。
 物理法則を単純ルール化する以上は、なんらかの矛盾は存在して当然ですから。

 そこで、ディベロップの段階では、「私の表現したい物」を明確にし、フィードバックの中のそれに矛盾しない部分だけを修正するようにしました。
 そしてまたテストプレイをし、完成したのがLuna Arcです。

 とはいえ、Luna Arc自体はまだ発展途上のシステムです。
 具体的な「恐怖」のデータや、ホラーに付き物の背景設定、怪物などのデータがアップされていません。
 ここら辺は現在テスト中なのですが、ある程度の数がたまってきてからまとめてアップする予定です。
 このデータに関しても、ディベロップが残っているので...ですが、ホラー自体はセンスを要求されるジャンルでもありますから、ここら辺は各マスターでもどんどん作って試して欲しいですね。


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