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【RolePlay & CharactorPlay】:ロールプレイとキャラクタープレイ
 TRPGの「RP」の部分である「演技」。
その中でも「役割演技」であるロールプレイと、「役演技」であるキャラクタープレイについて、ちょっと考えてみましょう!

目次
0.「演じる」という事
1.ロールプレイ
2.キャラクタープレイ
3.目指すところの違い
4.バランス
5.バランスの取り方

0.「演じる」という事

 TRPGとは、一般的に演技のゲームと言われます。
 それでは、「演技」とは何なのでしょうか?
 「演じる」という事は、何を指すのでしょうか?
 今回は、TRPGの「原点」とも言うべき、「演じる」という事について考えてみたいと思います。

 「演じる」という事には、「〜という役割になりきる」という意味と、「〜という人になりきる」という2つの意味があります。


 例えば、貴方は学校(あるいは会社)に行っている間は「学生」(あるいは会社員)という役割を与えられ、その役割をこなそうとしているはずです。
 そして、友人や仲間と遊ぶ時は、「友達」らしく、「仲間」らしく振る舞っているはずです。
 よく考えてみると、そのどちらも「本当の自分」とは少し違うのではないでしょうか?

 そう、人というのは必ずと言って良い程、社会や周囲から与えられた役割を担い、それらしく振る舞っているはずなのです。

 これを、一般的には役割演じている、役割演技をしている、と言います。
 この役割演技の事を、ロールプレイと言います。


 逆に、「〜という人になりきる」という事も、よく見られる風景です。
 例えば、誰かの真似をしている時や、役者として演劇をしている時などです。

 その時は、貴方が知っている(あるいは台本で読んだ)その人行動話し方、その人の考え方、あるいは仕草などをコピーしようとするでしょう。

 役割ではなく、その人そのものを真似しようとする事、あるいはその人 になったつもりで行動する事を、人(人格)を演技する、あるいはキャラクターを演技をする、と言います。
 この人(人格)を演技する事を、ロールプレイと区別する為、便宜上キャラクタープレイと呼ぶとしましょう。


 TRPGではこの2種類の演技が使用されます。

 そして、よくロールプレイキャラクタープレイのどちらにウェイトを置くかという事で論議が行われています。

 では、そのロールプレイキャラクタープレイとは、どんな所に違いがあるのでしょうか?

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1.ロールプレイ

 まずは最初に、「TRPG」の「R」の部分である、ロールプレイについて触れてみたいと思います。

 ロールプレイという言葉には、本来的には「(社会的な)役割を演じる事」という意味があります。

 この意味から考えると、TRPGにおけるロールプレイというのは、幻想世界でキャラクターに与えられた役割演技する、という意味になります。

 つまり、戦士クラスのキャラクターは戦士という役割を、魔法使いというキャラクターは魔法使いという役割を担い、その役割に期待される事を、期待されるように行う、という事がTRPGでのロールプレイという事になります。

 ですから、戦士死を恐れずに勇敢に戦う事ロールプレイですし、盗賊抜け目無く罠を発見する事ロールプレイである、という訳です。
 この場合、戦士キャラクターが花を愛でるような意外な一面を持っていたとしても、それを演技するのはロールプレイではない、という事になります。

 この意味のロールプレイは、ウォーゲームから発展したTRPGという段階では充分に真新しかったのですが、愛着のある自分のキャラクターを充分に表現するには足りず、キャラクター個性(キャラクター)を表現する為のキャラクタープレイという物が追加されていった訳です。

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2.キャラクタープレイ

 では次に、最近(色々な意味で)注目を集めているキャラクタープレイについて触れてみましょう。

 キャラクタープレイとは、ロールプレイとは異なる種類の演技、「キャラクターの人格・個性」を演じる事を指します。

 この意味から考えると、TRPGにおけるキャラクタープレイという物は、幻想世界に(リアルに)生きるキャラクター演劇的に演じる事である、という事になります。

 つまり、作成したキャラクターの戦士:アレンを、戦士として演じるのではなく、アレンという名前の一個人として彼に与えられた役割とは別に、彼の人格・個性をリアルに演じる、という事がTRPGでのキャラクタープレイという事になります。

 ですから、戦士闘う事自体はキャラクタープレイではなく、その戦士死の危険を犯してまでも闘う理由や、その動機付け、あるいは剣を振るう時の雄叫びという物を演技する事、あるいは通常シーンで花を愛でるような意外な一面という物を演技する事が、キャラクタープレイである、という訳です。

 このキャラクタープレイによって、TRPGのキャラクターではなく、リアルな人格と個性、そして人生(!)を持った1人の人間を表す物とできるようになりました。
 また、キャラクタープレイによってPC同士の交流が活発になったり、積極的なシナリオへの介入が自由に行えるようになった為、TRPGが表現できる物の幅も広がり、その愛好家はどんどんと増えて行きました。

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3.目指す所の違い

 ロールプレイとキャラクタープレイについて軽く触れましたので、次はこのコンテンツの主眼でもある、ロールプレイキャラクタープレイを比較してみようと思います。

 まず、最初に、2つの演技の目指すところの違いを考えてみましょう。


 ロールプレイの目指す所は、役割演技役割分担の2つにあります。

 プレイヤーはアレンという名の戦士を演技するのではなく、戦士を演技するのです。この場合、戦士の名がアレンである、という事はさして重要な事ではなく、単に「他の戦士」ではないという識別記号の一種に過ぎないのです。
 そして、プレイヤーが戦士を演技する以上、そのキャラクターはあくまでも戦士に過ぎず、盗賊神官魔法使いではない、という事です。
 この結果、戦士戦士の活躍が求められるシーンにのみ活躍する事ができ、他の役割の能力(手先の技術や、魔法など)が求められるシーンでは活躍できないのです。
 これにより、暗黙の了解として自分の役割のシーンという、シーンの棲み分けが行われると同時に、積極的な役割分担が行われます。
 その裏返しの効用として、キャラクターは1人では万能ではあり得ないため、パーティ内の協力関係が産まれます。

 この言い方を変えると、ロールプレイ役割演技と役割分担による、互いの協力関係を実現していると言えるでしょう。


 それに対して、キャラクタープレイの目指す所は完成された1人のキャラクターの人格を実現する事という1点にのみ集約されます。

 プレイヤーが演技するのはアレンという名前のキャラクターであり、彼が戦士であると言う事は、彼の背景設定の一部に過ぎないのです。
 そして、プレイヤーが演技するのが1人の人格である以上、その演技・活躍はシーンの種類に関係なく、キャラクターが存在する全てとなります。
 そう、手先の技術が求められるシーンであっても、「これは、俺の手には負えないな」等のようにアレンは不器用であるという事を演技しなくてはならないのです。
 この結果、キャラクターは実にリアリティを持った存在として幻想世界に存在する事ができます。
 しかし、この反面、ロールプレイとは違い、キャラクターの自己主張が激しくなるため、役割分担という意識は薄れてしまいます。
 また、PCはどうしてもミーイズムを持った存在となりやすい為、パーティ内の協力関係が形成されるどころか、逆に人格と人格の衝突によりパーティの存在意義が問われてしまう事になりかねません。

 この言い方を変えると、キャラクタープレイとは、何よりも1人の人格の表現を追求する物である、という事ができると思います。


 以上のように、ロールプレイとは役割演技と役割分担による互いの協力関係の実現を目指す物であり、キャラクタープレイとは何よりも1人の人格の表現を追求する事を目指している為、基本的に相反する演技である、という事が言えるのではないでしょうか。

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4.バランス

 2つの演技の目指すところの違いに触れ、その2つの演技が相反する演技である、という事に言及しましたが、その上で、この2つの演技のバランスの重要性について、考えてみたいと思います。

 ロールプレイとは役割演技であり、キャラクタープレイとは人格の表現(演技)です。
 しかし、この2つの演技は相反する演技であるにも関わらず、どちらも共にTRPGで重要な演技なのです。


 演技がロールプレイのみに傾いた場合、同じ役割分担のキャラクターは名前・能力が違うだけで、後は全て同じキャラクターになってしまいます。
 その様になってしまっては、TRPGは面白くないのです。
 「画一化されたキャラクターを元に画一化された行動を行う」というのでは、TRPGの楽しみである幻想世界に想像の翼をはばたかせる事などできる訳もありません。
 もし、できたとしてもすぐに飽きてしまう事は一目瞭然でしょう。


 逆に、演技がキャラクタープレイのみに傾いてしまった場合、役割分担という意識は全くなくなってしまいます
 そうなってしまうと、個性の強いキャラクター達が勝手気ままに行動するという、ただの幻想世界ごっこになってしまいます。
 これではゲームとしての楽しみがなくなってしまうのは当然の事です。


 つまり、TRPGの演技ではロールプレイにもキャラクタープレイにも、偏りすぎては駄目なのです。
 それでは、その点を意識した上で、キャラクターという物を考えてみましょう。

 キャラクターは、幻想世界とはいえその世界に存在する人間である事に違いはありません。
 したがって、キャラクター自分の人生を持っていますし、それによって千差万別の個性を手に入れているはずです。

 しかし、そのキャラクターも、世界に存在している以上、なんらかの形で社会に関わっています。
 という事は、そのキャラクターも社会に役割演技を求められており、その役割演技をしているはずなのです。

 そう、いくら個性が強いキャラクターであったとしても、社会になんらかの役割を与えられて、それを演じている一面は必ず存在するのです。

 ですから、TRPGで本当にリアリティのあるキャラクターというのは、個性があると同時に、何らかの役割を担い、演じているはずなのです。
 例え、それが冒険者というはみ出し者であっても、その役割を与えられているに過ぎないのですから。

 このように、役割演技(ロールプレイ)人格表現(キャラクタープレイ)という2つの要素は、ゲーム的にもリアリティ的にも、両立する事が望ましいのです。

 それを両立した上で、どのようなバランスロールプレイキャラクタープレイを行うか、という事を考えるのが、今後のTRPGに必要とされる事なのではないでしょうか。

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5.バランスの取り方

 さて、先ほどの項目ではTRPGではロールプレイキャラクタープレイのバランスこそが重要である、と書きました。
 そう書いてしまった以上、どのようなバランスが良いのかについて触れない訳には行かないでしょう。

 それでは、今度はそのバランスの取り方について、簡単に触れてみましょう。

 TRPGは演技ゲームです。
 しかし、大抵の場合、演技ゲームという物は両立できず、どちらかに偏ったTRPGセッションになってしまう事が大半です。
 これに関しては、完全に個人の嗜好の範疇になってしまいますので、どちらにどれだけウェイトを置くかという事は個人の嗜好レベルでしか論じる事ができません。

 しかし、「TRPGの演技では、一番良いシーンを演じる事は印象に残りやすく、それ以外のシーンは印象に残らない事が大半である」という点から考えると、ゲーム演技を両立させるには、ややゲームに重きを置き、ポイントを押さえて演技をキメる、という方向性が最も適しており、かつ、面白いと考える事ができます。
(印象に残る、という事は面白かった証拠でもありますから)

 つまり、通常シーンと呼ばれる場面ではロールプレイを重視し、重要シーンと呼ばれる場面ではキャラクタープレイを絡めていく、という方法が、最も万人向けなバランスの取り方ではないか、という事が言える訳です。

 当然、個々人の持つ嗜好という物がありますから、このバランスの取り方が最高である、という訳ではありません。
 しかし、個々人の嗜好がわかっていて、その上でTRPGをする場合以外では、最も無難なやり方であるのは否めないのではないでしょうか。

 また、この方法は、盛り上がるシーンに向かうにつれてキャラクターが生き生きとしだし、重要シーンではキャラクターの人格がぶつかり合うという、小説や漫画のような展開になっていくため、ストーリー指向の人やキャラクター重視の人にも受け入れられやすいと言う利点があるのです。

 しかし、これはあくまで無難万人向けな方法ですから、自分のやり方自分達のやり方という物があって当然ですし、自分に向いたバランスの方が面白いのは言うまでもありません。
 あくまで、これは考察による一般論である、という事を念頭の上で、自分なりのバランスを考えてみて下さい。

 しかし、自分のバランスや自分達のバランスとはあくまでマイナーな物であり、他人に強制して良い物ではありませんから、その点には充分に注意して下さい。

 そう、結局、バランスの取り方というのは、結局は人と人で作り上げる物であり、かつ変わり続けていく物なのです。

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