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【System Review】:システムレヴュー た行
 如月翔也の独断と偏見によるTRPGのシステムレヴューです。
 騙されたと思って読んでみては?

 まあ、騙されただけで終わるかも知れませんが、それはご愛敬という事で。


ダブルムーン伝説 TRPGシステムブック
システム★★☆☆☆ やや奇をてらいすぎの感がある
世界観★★☆☆☆ 提供されていないと同様のレベル
総合★★☆☆☆ 原作ファン以外にはお勧めしません
<感想>
 ダブルムーン伝説は、以前「マル勝スーパーファミコン」(だったと思います)に連載されていた「ダブルムーン伝説」をそのままTRPGにした作品です。
 この作品は形式的にコンピューターRPGのプレイヤーが対象のTRPG入門システムとして作られた作品だと思います。
 ですが、残念な事に世界観の提供がおろそかになっており、およそ原作を知っている人以外には対応ができない(あるいは自作するしかない)という形になっています。
 また、ルール的にも様々なダイスを一緒に振るロールがあったり、全職業にそれ用のマジックがあったりと、入門向きと言うよりも熟練者向きな作りになっているところが気になりますね。
 システムとしてはクラスシステムの組み立て方や判定方式の工夫など、システムを楽しませる為の様々な工夫が覗けるのですが、それが初心者(あるいは入門者)に向いているかどうかと言うと首をひねらざるを得ませんね。
 そんな訳で、このシステムは原作である「ダブルムーン伝説」のファンであるか、あるいはある程度TRPGに慣れてきて、新しい要素を含んだゲームに挑戦したくなった人にはお勧めできますが、そうでない方には敷居が高いゲームだと言えるでしょう。
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ダンジョンズ&ドラゴンズ
システム★★★★☆ シンプルかつリアル。しかし、量が多すぎる
世界観★★★★☆ ルール自体がハードな雰囲気を醸し出している
総合★★★★★ TRPGをするのであれば、一度はプレイすべき
<感想>
 ダンジョンズ&ドラゴンズは世界で一番最初に発売されたTRPGとして世界で一番長く、かつ多くの人間に遊ばれ続けているTRPGです。
 その経緯から、完全な第一世代型TRPGという設計、あるいは1プレイヤー1キャラクター制の変形版ファンタジーシミュレーションゲームという形になっていますが、その分様々なルールが作成されており、アバウトにも緻密にも楽しめる設計となっています。
 完全なクラス−レベル制のシステムになっており、低いレベルで地道に洞窟を荒らす所から、高いレベルになって貴族の仲間入りをし、戦争に明け暮れる所まで、全てのレベルを完全にサポートしています。
 しかし、その反面「手に入れた財宝=経験値」というやや問題のあるシステムや、人間と他種族のレベル制限の格差、あるいはキャラクターが無性に死にやすい等という問題点も含んでいますが、それでも「世界初のTRPG」としての完成度の高さとしては絶賛するしかありません。
 また、現存するサポートの量でも他のTRPGを凌駕しており、他のTRPGではあまり期待できない高レベルのサポートも万全です。
 このシステムは、世界初のTRPGであるという点でも、あるいは非常に完成度の高いTRPGであるという点でも、全てのTRPGプレイヤーに一度はプレイして貰いたい傑作であると言えるでしょう。
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TERRA THE GUNSLINGER
システム★★★★☆ 演技主導型システムとマニューバ・SAの組み合わせが難しい
世界観★★★★☆ 「銃と蒸気と魔法」という独特の西部劇世界
総合★★★★☆ とにかく面白い
<感想>
 TERRA THE GUNSLINGER(以下テラ)は、天羅万象、ビーストバインドに続く井上純弌さん作の「演技主導型システム」です。
 さらにテラは今までの「演技主導型」に加え、F.E.A.Rのお家芸とも言える「多彩な行動オプション・行動マニューバ」を追加し、演技支援システムとしてもゲームとしても楽しめる作品に仕上がっています。
 システム的に「キャラクターのこだわりを演技する」事に大きなポイントが置かれ、それをする事によって「ヒーローポイント」同様に使える「パワーチップ」が貯まる、というシステムであり、演技ができない人やしたくない人には辛い作りになっていますが、マスターにかまってもらえる権利をカードにして回すという方法や、独特の世界観など、新しい遊び方の提案というのをふんだんに盛り込んだ良作となっています。
 また、テラは「トランプ」を使って遊ぶシステムになっており、それに「行動マニューバ」や「パワーチップ」と言った要素を加える事で、戦略的な楽しみ方をも十分に楽しむことができる作りになっています。
 しかし、残念な事にデータの量が多すぎる事や、ルールブック中に矛盾する解説がある事、出たばかりのルールなのでサポートが(現時点では)されていない事などを考えると、初心者には敷居が高いと思われます。
 ですが、必要な部分を必要に応じて覚えていけばいい系統のシステムですので、時間をかけてゆっくりやれば十分に楽しめるシステムである事は間違いなさそうです。
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天羅万象
システム★★★☆☆ 使用するダイス数は多いがわかりやすい作りになっている
世界観★★★☆☆ かなり独特な戦国時代もの(?)
総合★★★☆☆ 熱いシステムが好きな人にはお勧め
<感想>
 天羅万象はかなり独特な世界観に裏打ちされた「演技主導型システム」です。
 呪術的手術により人間の限界を超えた戦闘能力を有する「サムライ」や、式神を駆使する陰陽師、体内に飼った蟲の力を使いこなす蟲使い、あるいは純粋な子供にしか扱えない超強力ロボットを使いこなすヨロイ乗り、あるいは修羅の道に堕ちた魂によって制御される金剛機などの、非常に強力で独特なキャラクターを演じる為のシステムとも言えます。
 ルール的には「能力値分のダイスを振り、目標値以下だったダイスの数が成功度」というダイス多用システムになっていますが、それよりも特徴的なのはキャラクター演技によってポイントを稼ぎ、そのポイントを費やして成功度を上げたり技能を取得したりするというシステムでしょう。
 このシステムは、ある意味でプレイ中、キャラクター演技をする事で常に経験点/ヒーローポイントを稼ぐシステムであるとも言えます。
 そのようなシステム構成と独特の世界観から、キャラクター演技を好まない人や初心者には大変辛いシステムでもありますが、逆に考えるとキャラクター演技を学ぶには最適のシステムであるとも言えます。
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TORG
システム★★☆☆☆ 画期的なんだけれど...難しい
世界観★★★☆☆ 基本的に何でもアリ。しかし、公式設定はキッチリと作られてます
総合★★★☆☆ ゲーム性と演技重視を組み合わせた意欲作
<感想>
 TORGはなんでもできる世界観ゲーム性と演技重視を組み合わせた独特のルールで高い評価を受けているシステムです。
 基本としては「地球を侵略しに来たオーバーロード」と「地球を守るヒーロー」の戦いを楽しむ為のルールなのですが、この「地球を守るヒーロー」として、ファンタジー世界の住人やサイバーパンク世界の住人、あるいは現代の軍人や傭兵、アメコミ世界のヒーロー、近代ホラーの登場人物などを選択する事ができ、多種多彩なキャラクターが同居できるという珍しい世界観です。
 その分、魔法や技術などの面でキャラクター間に格差がありますが、それを解消する手段として「リアリティ」・「ポシビリティ」という概念を導入しており、ただ高い魔法能力や高い技術の兵器を持っているからと言って無敵ではない、という所がかなり考えられていますね。
 また、登場するキャラクターの所属する「世界(アクシオム)」に関しても、それぞれのソースブックが発売されており、かなり詳細に紹介されています。
 その上、自分の好きな世界を創造して「世界(アクシオム)」として登場させる事もできるようになっている為、世界観自作派の人にも楽しめるようになっています。
 この様に世界観的にはなかなか作り込まれていると言えるのですが、システム面ではかなりの問題があります。
 1D20を基本としたロールシステムを導入しているのですが、これに様々な付加ルールがあり、ヒットポイントのシステムもかなり難解になっていますので、世界観に好意を持ったとしても、おいそれと挑戦できるシステムではありません
 ですが、「演技をする事で”可能性”を表すカードが手に入る」「”可能性”を表すカードを使う事で行動が有利になる」などのルールが盛り込まれており、これは演技をする事で有利になる、すなわち演技を推奨し、演技能力を鍛え上げていくシステムであるという所などはかなり斬新と言えるでしょう。
 このシステムはかなり難解にできていますが、それでも挑戦する価値は十分にありますし、とても面白いシステムである事は確かだと言えますね。
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ドラゴンハーフRPG
システム★★★☆☆ ソード・ワールド・RPGとほぼ同じ
世界観★★★☆☆ 原作物なので好き嫌いが分かれる
総合★★★☆☆ 意外と遊びやすい
<感想>
 ドラゴンハーフRPGは、かなり昔に発売された原作物のギャグRPGです。
 かなり昔、雑誌ドラゴンマガジン上に連載されていたファンタジーギャグ漫画・ドラゴンハーフの世界を原作としたギャグRPGで、原作自体がかなりのハイテンションで描かれた物である為、システム自体もかなりのハイテンションで遊ぶ事を前提として作られています。
 ルール的なギャグの処理方法はあまり多くはないのですが、プレイヤーの任意選択、及びゲームマスターの裁量でギャグを導入できるシステムとなっており、それがソード・ワールド・RPGとほぼ同じに作られたシステムと相まって、かなり自由度の高いギャグ世界を提供してくれています。
 原作自体がやや特殊なファンタジーであった為に、原作物としてプレイするにはやや難しい部分もありますが、原作物であるという部分を忘れて、「ファンタジーギャグRPG」として遊ぶ分には意外とかなり遊びやすい出来になっています。
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トンネルズ・アンド・トロールズ
システム★★★★☆ 単純明快にして面白い
世界観☆☆☆☆☆ 世界観は基本的に存在しない
総合★★★★☆ 古いシステムですが、今でも十分以上に楽しめます
<感想>
 トンネルズ・アンド・トロールズ(以下T&T)は、かなり昔に発表された書籍型のTRPGです。
 T&Tの歴史は古く、D&Dとほぼ同時期に作られたシステムであるとの事で、やはりD&Dと同じく典型的な第一世代型TRPGであると言えます。
 しかし、T&TはD&Dと違い、(数は多く必要とする物の)6面体のサイコロだけで遊べる事、そして基本ルールがとても簡単である事でD&Dとは異なっています。
 しかし、簡単なルールではある物の、武器や防具の選択の幅の多さや呪文の数の多さ、独特の戦闘ルールなど、奥が深く、かなりの長期間に渡って楽しめるシステムでもあります。
 また、モンスターの能力を非常に簡単に表す「モンスターレート」方式や、何人が戦闘に参加しようとも確実かつ簡単に判定できる方式など、非常にマスターに親切な設計にもなっているのが特徴的です。
 さらに、一時期「ソロプレイ」というゲームブック形式の一人用シナリオが数多く出版された為、一人でも大勢でも遊べるという面白い設計になっています(現在ソロプレイは古本屋でしか購入できないはずですが)。
 しかし、世界観という点では今はなき「ウォーロック」誌で掲載されていた「セル・アーネイ」という未完の世界観か、あるいはカザン帝国を中心とするカゾフ地方というものしか提示されておらず、しかもそれはどちらも未完成であるため、公式の世界観はないと同意なのが残念な所ですね。
 ですが、このT&Tは第一世代型のTRPGとしては大変完成度が高く、今でも十分以上に楽しめるだけのシステムですから、是非一度チャレンジして頂きたいと思います。
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