Back To [Myth Edge]
Myth Edge:Top Myth Edge
六大神

Myth Edge:World Guide
Myth Edge:神話

創世以前
神々の創世
理想郷の繁栄
1人の眷属の「死」
理想郷の終焉
暗黒時代
混沌の序曲
大恐慌時代
人間の誕生
人間の変化
混沌戦争の始まり
混沌戦争
十英雄の出現
混沌戦争の終末

1.創世以前

 この「アルサレス」ができあがる以前、そこには「混沌」以外、何もありませんでした。

 混沌とは一つのモノであり、現象であり、法則であると言われます。

 それは万色を不規則に混ぜ合わせてかき回したような色彩の、常に形を変える不定形のモノだと言われます。
 そして、同時にそれは常に何らかを産み出し、同時に何らかを飲み込み、常にそのあり方を変える一つの現象であるとも言われます。
 また、同時に、全ての可能性の元であると同時に、完全なる不規則という一つの法則であるとも言われるモノなのです。

 混沌は、常に何かを産み出し、それを飲み込み、常に形を変え、二度と同じ姿を取り戻さず、永遠とも言える時間を存在し続けました。

 しかし、ある時、混沌の前に6柱の神が現れました。

目次に戻る


2.神々の創世

 混沌の前に現れた6柱の神は、混沌を封じ、それを浄化する為に、遙か遠き地から永遠の時間を旅して、この地を訪れたと言われます。

 光の神セリアス、闇の神ユーリス、火の神アルヴァス、土の神アゼラ、風の神レヴィーナ、水の神ラクサスの6柱の神は、混沌を見つけると同時に「法」と「律」という神々の力を用い、自らが司る物を混沌より抜き出してそこに「世界」を作り上げ、混沌を封じました。

 神々はまず天上界ロンバルダーナを造り、そこに居を構え、残る世界の構築を始めました。

 続いて、精霊界フェアリアを作り出し、そこに精霊を作り出して住まわせ、物質界の自然の法則を司るように定めました。
 次に神々は物質界アルサレスを作り出し、そこに6種の眷属と無数の植物、そして動物を作り出し、一つの楽園を形作りました。
 神々は最後に魔界アズィードを作りだし、残った混沌をそこに封じ込めました。

 そして、神々は世界を完成させる為に、3つの世界に1つの力の流れを作り出しました。

 精霊界の精霊は、魔界・アズィードから混沌の力を抜きだし、それを自らの活力に変える能力を与えられました。
 物質界の眷属は、精霊界の精霊に語りかけ、その力を引き出す能力を与えられたのです。

 この流れによって、眷属が精霊の力を引き出す事により精霊は混沌から力を抜きだし、眷属・精霊は栄え、混沌の力が衰えて行くというサイクルを作り出したのです。
 これによって、物質界・アルサレスは眷属にとって住み易い環境となり、精霊達は力を増し、魔界はどんどんと縮小していきました。

 世界は完全な物であり、後にこの時代を「理想郷の時代」と呼ぶようになりました。

目次に戻る


3.理想郷の繁栄

 物質界・アルサレスを作り出すにあたり、6柱の神はそれぞれの眷属を作り出しました。

 光の神・セリアスは「光を求める者」アルフェルを作り出し、闇の神・ユーリスは「闇を好む者」メルトゥムを作り出しました。
 火の神・アルヴァスは「留まらざる者」ヴァネッサを作りだし、水の神・ラクサスは「たゆたう者」シャレイドを作り出しました。
 土の神・アゼラは「揺るがざる者」ドゥエルガルを作り出し、風の神・レヴィーナは「風に踊る者」フェーナルドを作り出しました。

 眷属達は神の意に従い、ただ平らであった物質界・アルサレスを次々と変えて行きました。
 これによって、大地は海によって分断され、高い山や風の強い丘、あるいは地下に広がる大空洞などが作り出されて行きました。
 眷属達はアルサレスの中で上手に棲み分けを行い、互いが協力して、争う事無く豊かな世界の恵みを享受しました。

 この時代、眷属達は神を敬愛し、神は眷属達を深く愛しました。
 理想郷の時代において、眷属達が力を増すに従って眷属達と神の距離は狭くなって行き、その全盛時代においては眷属の中には天上界・ロンバルダーナを訪れる者までいたと言われ、神々も天上界・ロンバルダーナを離れて物質界・アルサレスを訪れる事が多かったと言います。

目次に戻る


4.1人の眷属の「死」

 眷属は神を深く敬愛し、神が眷属を深く愛するにつれ、神と眷属の距離は小さくなっていき、ついには眷属の中でも特に強い力を持った者や特に神に愛された者が「使徒」として天上界に招かれ、神の元に住まう事を許されるようになりました。
 これにより、眷属は神の元に招かれる為にも自らを磨き、同時に神への忠誠心を更に深めていくようになりました。

 闇の眷属・メルトゥムの中に、シェルミイという名の若く美しい娘がいました。
 彼女は美しい眷属の多いメルトゥムの中でも特に美しく、また、彼女の歌声はまさに天使の声と言うにふさわしく、それを聞く者全てに「闇」の属性である「安らぎ」を与えたと言います。

 シェルミイは全ての神々に愛されました。
 中でも、闇の神・ユーリスは特に深くシェルミイを愛し、彼女を天上界に招き、いつも自分の傍らに置いてその歌に聴き惚れていました。
 ユーリスはシェルミイを深く愛していた為、自分の力を彼女に分け与え、その存在を「闇」そのものとしました。これによって、シェルミイとユーリスは普通の眷属と神の結びつき以上の結びつきで結ばれ、共に深い喜びを得たと言います。

 ユーリスはシェルミイを自分の眷属と考え、すなわち全てが自分の物であると考えていました。
 それは、全ての神に共通する認識であり、特別な事ではありませんでした。

 しかし、シェルミイだけは違ったのです。
 シェルミイ自体は自分が眷属であり、ユーリスの物であると言う事を知っており、それを自然に受け止めていましたが、ユーリスを除く他の神々はシェルミイをユーリスだけの物と考えてはいなかったのです。
 それは、ユーリスのせいでもありました。
 シェルミイの歌声はユーリスの力を分け与えられる事で更に美しくなり、神々の羨望すら集めるようになってしまっていたのです。
 これは、眷属の力は神に及ばなくとも、神の力は神に及ぶためであると言われています。

 こうして、悲劇の準備は整いました。

 年に一度、神々の座において会合がある際、神は己の使徒と眷属を伴う事を許されていました。
 これは、天上界において決定される事がそのまま物質界にも適用される為で、神々は己の眷属の意見を直接聞く事でよりよい変化をもたらそうとしていたのです。
 ユーリスは当然の事として、最も愛するシェルミイを連れて会合に赴きました。
 ユーリスは他の神々もシェルミイの歌を聴く事を望む事を知っていましたし、最も美しく、そして愛するシェルミイを他の神々に見せる事はユーリスにとっても誇らしい事だったからです。

 そして、その年の神々の会合において、悲劇は起こります。
 神々の会合においては、通常、神々は自分の使徒・眷属に意見を聞き、他の神々と折衝を行います。
 眷属は神の物であり、その神が一番眷属の言いたい事を理解できるとされるからです。
 しかし、他の神々はユーリスがシェルミイを伴った事を知り、ユーリスの寵愛を受ける眷属に意見を聞こうと考えたのです。
 これは、珍しくはあるものの、例のない事ではありませんでした。

 最初に火の神アルヴァスが物質界の温度は心地よいかと尋ねました。
 続いて水の神ラクサスが物質界の水の量について聞き、風の神レヴィーナは物質界の風は心地よいかと尋ねました。
 そして、土の神アゼラは物質界の地形は住み易いかと尋ねました。
 シェルミイは全ての神の問いに対し、神の御元まで進んで答え、神の配慮に感謝しました。
 最後に、光の神セリアスがシェルミイに、物質界の光は眩しすぎないかと尋ねました。
 シェルミイは美しい微笑を浮かべ、セリアスに感謝の言葉を述べながら、セリアスの御元に進みました。

 そして、その瞬間、悲劇は起こりました。
 シェルミイがセリアスに近づいた瞬間、小さな悲鳴を残して、シェルミイの姿がかき消されたのです。

 この世界には、光と闇は打ち消しあい、火と水は打ち消しあい、風と土は打ち消しあう、という「法」があります。
 しかし、天上界の神の力は、神が望まない限りは眷属には影響を及ぼさないのも、また「法」なのです。
 通常であれば、「物質界」の眷属であるシェルミイが、「天上界」の神であるセリアスによってかき消される事は、セリアスが望まない限りはあり得ないのです。
 しかし、シェルミイは違いました。
 シェルミイはユーリスによってその力の一部を与えられ、「神」の一部となっていたのです。
 そして、神の力は神に及ぶ、というのもまた「法」です。
 そう、セリアスはユーリスがシェルミイに力を与えた事を知りませんでしたし、ユーリスもシェルミイが眷属であると思っていたが故にセリアスに近づく事を禁じていなかったのです。

 こうして、1人の「眷属」がその存在を失いました。
 この「神の一部でもある眷属」が存在を失った事により、地上に住む全ての眷属は「存在を失う」、すなわち「死」を迎えるという運命を与えられたのです。

目次に戻る


5.理想郷の終焉

 かくして、ひとりの眷属が「死」を迎え、全ての眷属は「死」を迎える運命を背負いました。
 しかし、悲劇はそれだけに留まらなかったのです。

 最愛の眷属・シェルミイを失ったユーリスは、シェルミイとの結びつきによって彼女の受けた「死」までもを共有しました。
 こうして、ユーリスの一部は「死」んでしまったのです。

 ユーリスは「死」のショックを受けると同時に、最愛の眷属を失ったという2つの衝撃に挟まれ、ついには闇の感情である「憎悪」を解き放ってしまったのです。
 ユーリスは心強き神であり、気高き神でもありましたが、力の一部を失い、大きな衝撃を受けた事で、自らに課していた封印が綻びてしまったのです。

 ユーリスの「憎悪」は強力でした。
 ユーリスの「憎悪」は天上界のみならず、精霊界フェアリア、物質界アルサレス、そして魔界アズィードにまで降り注ぎました。

 この降り注いだ「憎悪」により、数多くの眷属や精霊が「死」を迎えました。
 そして、辛うじて「死」を免れた眷属や精霊達も、「憎悪」という感情をその身に取り込んでしまったのです。

 こうして、新たなる概念・「死」と「憎悪」を与えられた理想郷は、一転して阿鼻叫喚の地獄と化しました。
 今まで手を取り合って生きてきた眷属達は互いを憎んで殺し合い、眷属と共に物質界を作ってきた精霊達は悪意をもって眷属達に過酷な自然環境を作り出しました。
 これにより、理想郷であった世界は一転して暗黒の世界と化しました。
 後に、この時代を「暗黒時代」あるいは「大憎悪時代」とも呼ぶようになりました。

目次に戻る


6.暗黒時代

 ユーリスが「憎悪」を解放してしまった後、神々は精霊界と物質界の惨状を見て慌てました。
 もともとは神が望んだ楽園であった物は、今やまるで地獄になっていたのです。

 眷属は、元々は大きな感情を与えられていませんでした。
 生きていく為に必要な分、あるいは世界を良くしていく為に必要な分の感情を、バランス良く与えられていただけだったのです。
 しかし、ユーリスの強大な「憎悪」をその身に浴びる事によって、眷属達は「憎悪」のみが突出し、その為に互いを憎しみ合い、殺し合っているという事は明白でした。

 神々は、愛すべき眷属達を救う為に、1つの決断を下します。

 ユーリスの解放した「憎悪」は強大であり、神の力を持ってしても、全ての眷属から「憎悪」を抜き取る事は困難でした。
 不可能だった訳ではありません。
 ただ、ひとりひとりの眷属から「憎悪」を抜き取っていると、眷属達の殺し合いは手遅れになってしまうのは明白だったのです。

 そこで、神々は眷属達の「感情」のバランスを取る事で暴走を止めるべく、自らが封じてきた感情全てを眷属達に降り注がせたのです。

 光の神セリアスは「愛」を降り注がせ、火のアルヴァスは「怒り」を、土の神アゼラは「喜び」を、風の神レヴィーナは「楽しみ」を、水の神ラクサスは「悲しみ」を世界に降り注がせました。

 この降り注いだ感情によって、多くの眷属が死に至りました。
 しかし、神々の試みは成功し、死に至った眷属よりも遙かに多くの眷属達が感情のバランスを取り戻し、暴走を止めました。
 そう、眷属達は「薄く、バランスのとれた感情」を失い、「強く、バランスのとれた感情」を手に入れたのです。

 これで、世界は救われたはずでした。
 しかし、神々の思惑は外れ、新たなる世界の危機が訪れるのです。

目次に戻る


7.混沌の序曲

 ユーリスの力の一部が失われた時、1つの封印が力を弱めました。
 それは、ユーリスが夜の闇に封じた、「混沌」の封印でした。

 「混沌」は弱まった封印を時間をかけて解除し、じわじわと浸食を始めました。

 それは、ちょうど暗黒時代も終わり、世界がもう一度理想郷の時代を迎えようとしている中で、神々は一度眷属達とのつながりを断ち切り、眷属との新たな結びつきを準備している時でした。

 「混沌」は物質界から浸食を始めました。
 「混沌」は目に見えない形で眷属達に忍び寄り、まずはその精神を歪ませました。

 これにより、眷属達は一度は手に入れた「バランスのとれた感情」を失い、「不安定で、揺れ動く感情」を持つ事になりました。
 また、混沌は時間をかけて「法」までもを浸食し、今までにありえなかったような数々の事象を物質界に引き起こしました。
 今までは何らかの意志が働いていた事象全てに、偶然という名の「混沌」の影響が現れ始めたのです。

 神々が気づいた時には、もう手遅れでした。
 眷属達は「神の求めた者」ではありえず、かつ、「神の作りたもうた者」でもありえなくなってしまったのです。
 そして、眷属達は「失墜」しました。

 光の眷属アルフェルは失墜してエルフになり、闇の眷属メルトゥムはメルスに、火の眷属ヴァネッサはヴァーンとなり、土の眷属ドゥエルガルはドワーフへと変化しました。  風の眷属フェーナルドはフェルドへと失墜し、水の眷属シャレイドはシャードへと変化したのです。

 これにより、眷属と神との結びつきは薄れ、神は物質界への関与を行う事が非常に難しくなってしまったのです。

 そして、続く「大恐慌時代」が訪れます。

目次に戻る


8.大恐慌時代

 眷属が失墜して「亜種族」となり、神が物質界への関与を行う事が困難になった時、「混沌」は更に大きな浸食を開始しました。

 「混沌」はまず、亜種族達を歪ませて堕落させ、「混沌の種族」を作り出しました。

 エルフからはダークエルフが、メルスからはルートゥムが、ヴァーンからはネシアが、ドワーフからはデュエルガーが、フェルドからはルドーが、シャードからはレイドが作り出されました。
 「混沌の種族」達は対応する亜種族を激しく憎み、亜種族達も堕落した「混沌の種族」達を激しく憎み、世界の覇権を争う大きな戦いが始まりました。
 しかし、神の恩恵を受ける事が難しい亜種族に対し、混沌の種族達は常に混沌の恩恵を受ける事ができた為、戦いは混沌の種族達に有利に進みました。
 混沌の種族達が亜種族を圧倒しきれなかったのは、単に混沌の引き起こす「偶然」は常に混沌の種族に有利に働いた訳ではない、という一点が原因に過ぎなかったと言います。

 この「混沌」及び「混沌の種族」達との100年に渡る戦争の時代を、「大恐慌時代」と呼びます。

 しかし、苦しい戦いの中で、6人の英雄が混沌を再度封じる為に、「神の召喚」を行いました。
 彼らは、全ての亜種族から選ばれた最強の英雄達であり、「神の召喚」は彼ら全員の命を代償としての大きな儀式だったと言います。
 もともと「神の召喚」は眷属全てにあった能力でしたが、失墜した亜種族達には最強の英雄の命をもって初めて成功するという困難な儀式だったのです。

 そして、彼ら6人の英雄の命と引き替えに、神の召喚は成功しました。

 英雄達の召喚に応じて、6柱の神全てが物質界に現れました。
 そして、混沌を封じるべく、大きな戦いが行われました。

 その戦いは5日の長きに渡り、6日目の朝、ついに闇の神ユーリスが再度混沌を封じる事に成功したのです。

目次に戻る


  9.人間の誕生

 ついに混沌を封じた神々は、己の命を懸けて神々を召喚した6人の英雄を讃えました。

 そして、6人の英雄の死体を集め、6柱全ての神がそれに吐息を吹きかけました。

 すると、6つの死体は1つの塊となり、それが6つに分かれて新たな肉体へと合成され、神の吐息によって生命が吹き込まれたのです。

 それは、物質界にいるどの亜種族とも違う生物でした。
 それは、「愛・憎・喜・怒・哀・楽」の全ての感情を兼ね備えた、神に最も近い生き物でした。

 そう、それが「人間」です。

 神々は人間を作り出し、人間に祝福を授けた後、物質界を去りました。
 亜種族達は神の新たに作り出した「人間」に好意的であり、アルサレスで最も住みやすい場所を提供すると共に、世界で生きていく為の方法や道具全てを提供すると誓いました。

 そして、物質界アルサレスは人間の世界となったのです。

目次に戻る


10.人間の変化

 かくして人間の時代は始まりました。
 人間は亜種族以上の繁殖力と行動力を持って、大陸に浸透し始めました。
 人間に向かない地形や、人間に向かない環境なども数多くありましたが、人間は亜種族の手助けを得る事で自らを環境に適応させ、あるいは環境を人間向きに変え、大陸の隅々まで広がりました。

 しかし、世の中の全てがうまく行っている訳ではありませんでした。

 「大恐慌時代」の末期、亜種族の英雄達が呼び出した6柱の神は、その力を合わせて「混沌」を再度封じ込めました。
 しかし、闇の神・ユーリスはその力の一部を失ったままであり、他の神々も眷属ではなく亜種族に呼び出された為、その力を完全に発揮する事はできなかったのです。
 その結果、神々は最も強大な「混沌」を封じる事には成功したものの、その「混沌」に従属する「混沌の種族」や、「混沌」の力の一部である「偶然の力」は世界に残されたままだったのです。

 こうして、人間達も「混沌」の影響を受ける事となりました。
 しかし、最も力の強い「混沌」は封じられたため、人間から「混沌の種族」は産み出されませんでした。

 また、人間は元々6つの亜種族より作られた物であった為、世界や環境に対する強い適応能力を持っていました。
 その適応能力が幸いし、人間は「混沌」にすら適応を始めたのです。

 こうして、人間は「運命を持つ者」であると同時に「偶然の寵愛を受ける者」となりました。

 この為、亜種族は総じて1つの傾向を示すのに対し、人間は完全に予測のつかない傾向を持った存在となりました。

目次に戻る


11.混沌戦争の始まり

 このようにして、人間達はアルサレス全土に広がり、亜種族達との共存を始め、その勢力を伸ばし始めました。
 しかし、時を同じくして、混沌の種族達もその勢力を回復しつつあったのです。

 ユーリスの闇に封じられた混沌は、その封印のわずかな綻びから、長い時間をかけて少しずつ混沌の種族達に力を与え続けていたのです。
 そして、混沌の種族の中に、「混沌王」と呼ばれる存在が生み出されました。
 光の混沌・ダークエルフからは光の混沌王ヘインアーグが。
 闇の混沌・ルートゥムからは闇の混沌王バゼットバインドが。
 火の混沌・ネシアからは火の混沌王ヴァンフレイオが。
 土の混沌・デュエルガーからは土の混沌王バイツァルーグが。
 風の混沌・ルドーからは風の混沌王ヴィルトゥナが。
 水の混沌・レイドからは水の混沌王ゲルゼブルスが誕生しました。

 混沌王達は混沌の種族の中に突然変異のように現れ、その力は神々にすら匹敵したと言います。

 混沌王達は、まとまりを持とうとしない混沌の種族達を、その力を持って統制し出しました。
 その結果、全ての混沌は混沌王に付き従うようになり、そしてその勢力を今までの非ではない程に拡大したのです。

 そして、ついに大陸各地で混沌王の率いる混沌達との間に、後の世に混沌戦争と呼ばれる事になる戦いの火蓋が切って落とされたのです。

目次に戻る


12.混沌戦争

 混沌王の率いる混沌の種族達が勢力を伸ばし、ついに大陸各地で人間・亜種族達との衝突が始まりました。

 光森ではヘインアーグ率いるダークエルフとエルフの戦いが。
 闇谷ではバゼットバインド率いるルートゥムとメルスの戦いが。
 炎山ではヴァンフレイオ率いるネシアとヴァーンの戦いが。
 地穴ではバイツァルーグ率いるデュエルガーとドワーフの戦いが。
 風地ではヴィルトゥナ率いるルドーとフェルドの戦いが。
 深水ではゲルゼブレス率いるレイドとシャードの戦いが。
 そして、大陸全土では全ての混沌の種族と人間の戦いが始まりました。

 混沌王率いる軍勢は、その存在を知らない亜種族達にいきなり攻撃を仕掛けました。
 その為、数多くの亜種族達の集落が、一瞬のうちに滅ぼされてしまったのです。

 強襲を受け、大きな打撃を被った亜種族達ですが、それでも彼らは立ち上がり、混沌の種族達との戦いを始めました。
 亜種族達に助けられてきた人間達も、亜種族に協力し、そしてその戦争は世界全土を巻き込む大きな戦争に発展しました。

 しかし、混沌王率いる混沌の種族達は強く、数も多く、人間達は徐々に混沌の種族達に押され、大陸が混沌の種族達の手に落ちるのは時間の問題に見えました。

 しかし、数々の英雄の出現が、この戦いの趨勢を大きく変えます。

 混沌の種族との戦いで命を落とした族長を継いだエルフの若者・ファルーンと、その恋人ジルドレッドの出現により、光森での戦争は拮抗を取り戻し、やがては優勢に転じました。
 闇谷では名も無き戦士に過ぎなかったメルスの若者、アスガルドがユーリスの導きによってメルスの女司祭フラウと出会い、そして2人の獅子奮迅の活躍によりルートゥム達の勢力を押し戻すまでに至りました。
 炎山では族長の息子でもあるヴァーンの戦士ガイアスがヴァーン達をまとめ上げ、数多くのネシア達を討ち取りました。
 地穴ではアゼラに仕えるドワーフの神官戦士ザムザがアゼラの神殿を守りきり、デュエルガーの侵攻をくい止めました。
 風地では襲いかかるルドーの群れを乗り切り、フェルドの精霊使いフィアークが囚われる寸前であったフェルドの女王サーガイアを救い出し、敗北寸前だったフェルドの軍勢を立て直しました。
 深水ではシャードの魔術師ジーナが新たな真理魔法を開発し、レイドの群れに100以上もの流星をたたき込みました。
 そして、人間の騎士ルークスと魔術師ディクトは世界中を旅して回り、各地の混沌の種族を数多く打ち倒したのです。

 こうして人間達の勢力は徐々に混沌の種族達と拮抗するようになって行きました。

目次に戻る


13.十英雄の出現

 混沌戦争も中期に達し、人間達は世界各地で混沌の種族達と激しい戦いを繰り返して行きました。
 人間達は混沌の所属と拮抗しているようにも見えました。
 しかし、人間達にはどうにもできない問題があったのです。

 それは、混沌王の存在でした。
 混沌王は強く、賢く、神にも匹敵するだけの力を持っていたのです。

 数多くの勇者達が混沌王にまみえ、戦いを挑みました。
 しかし、その全てが混沌王の手によって簡単に討ち取られ、あまつさえその勇者達は混沌王の手によって混沌の先兵にされてしまったのです。
 人間達に打つ手はないかのように見えました。

 しかし、神々は人間達を見捨てはしませんでした。
 神々は人間達に「至高の頂に至宝を託す」という神託を授けたのです。

 そして、10人の英雄がその神託を授かり、至高の頂を目指したのです。

 エルフの弓使い、「光の運び手」ファルーン。
 エルフの精霊使い、「緑の歌い手」ジルドレッド。
 メルスの魔法戦士、「黒き疾風」アスガルド。
 メルスの司祭、「闇の聖女」フラウ。
 ヴァーンの戦士、「炎の腕」ガイアス。
 ドワーフの神官戦士、「壊れざる盾」ザムザ。
 フェルドの精霊使い、「風の踊り手」フィアーク。
 シャードの魔術師、「流星の」ジーナ。
 人間の騎士、「蒼き稲妻」ルークス。
 人間の魔術師、「百の手を持つ賢者」ディクト。

 後に十英雄と呼ばれる事になる、この10人の英雄達が「至高の頂」であるフィード山脈に挑み、そして長き苦労の果てに至宝を授かりました。

 そして、彼らが帰還した時、混沌との戦争に終止符が打たれたのです。

目次に戻る


14.混沌戦争の終末

 10人の英雄がフィード山脈から帰還した時、人間達はかなりの苦境に立たされていました。
 そう、英雄の存在無くして、人間達は混沌王率いる混沌の種族と戦うだけの余力はなかったのです。

 しかし、英雄達が帰還し、状況は一変しました。

 英雄達はその至宝を持って混沌の種族達を薙ぎ払い、戦局を一転させたのです。
 そして、彼らは混沌王との戦いに挑みました。

 彼らが混沌王に挑んで後、混沌の種族達はその統制を失い、人間達の軍勢に敗走を繰り返し、いつしか散り散りになって消えて行きました。
 その戦いの中で、混沌王の姿が見られる事はありませんでした。
 そう、混沌戦争は、人間達の勝利に終わったのです。

 人間達は、彼らに十英雄という名を与え、いつまでもその帰還を待ちました。

 しかし、結局、10人の英雄達は戻る事はありませんでした。
 彼らは神に授かった至宝を持ったまま、いずこかに消えてしまったのです。

 一説によると、混沌王と相打ちになったとも言われます。
 あるいは、人知れぬ場所で、未だに混沌王との戦いを続けているのだとも言われます。
 しかし、その真偽は定かではありません。

目次に戻る


Myth Edge:Top Bad Trip
六大神
BAck To TOP