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071.ゲームと物語の狭間
- 唐突ですが、一つ質問をさせて下さい。
- TRPGとは、「ゲーム要素のある物語」なのでしょうか?それとも、「物語性のあるゲーム」なのでしょうか?
- これは昨今のTRPGに対して常に存在する疑問であると同時に、いまだに答えの出されていない疑問でもあります。
- この質問に対する答えは、結局は「答える人」の嗜好によって異なってきます。
- TRPGにおいてダイスを振ったり戦略を考える事を好む人は「物語性のあるゲーム」だと答えるでしょう。
- TRPGにおいてストーリーを楽しみ、それを進める事を好む人は「ゲーム要素のある物語」であると答えると思います。
- そして、その両者を包括できる意見が殆どないのと同様に、世の中には「ゲーム性重視TRPG」と「物語重視TRPG」がひしめいています。
- TRPGを楽しむ人々は自らの嗜好に従って「ゲーム性重視」あるいは「物語重視」のTRPGを購入し、それを楽しんでいます。これ自体には何ら問題はなく、むしろTRPGの裾野を広げるにはとても良い物ではあるのですが、この「2つの重視」が両立する事で、いくつかの弊害も出てきます。
- 実は、これらのシステムは「どちらを重視するか」の選択をプレイヤー(GMを含みます)に強要する物であり、同時に選択されなかった要素を軽んじる物でもあるからです。
- ゲーム性を好む人達によってなされる「ゲーム性重視TRPG」はどんどんと物語性を薄れさせていきますし、物語性を好む人達によってなされる「物語重視TRPG」はゲーム性を低下させ、最終的には「選択されなかった要素」を消失させる恐れがあるのです。
- 実際の所、TRPGというのは実に中途半端なモノです。
- 「適度のゲーム性と適度の物語性」を両立して始めてTRPGはTRPGとなるものであり、どちらかを欠くと「不完全な即興演劇」あるいは「不完全なシミュレーションゲーム」へと変化してしまうモノなのです。
- TRPGをプレイする時、プレイヤーやGMは常に2つの事を考えなければなりません。
- 一つは、「どうすればそのキャラクターらしいか」を追求する事。
- もう一つは「どうすれば自分(キャラクター)をより有利な状況に導けるか」を追求する事です。
- これは、「普通に存在する人」が物事にあたる時に考える事と同じでしょう。
- 人は何かをする時に、なるべく「自分の好きな方法(自分らしく)」で「有利になるように」考え、物事を進める物だからです。
- TRPGというのはよく「キャラクター」の遊びだと言われますが、それは「自分らしく、有利に」という2つのポイントを考えて演じるからこそ「キャラクター(人格・個性)の遊び」だと言われる物なのです。
- しかし、昨今の「〜重視TRPG」という物だけを単純に遊んでいると、どうしても片方の要素を軽んじて比重を低くしてしまいがちです。
- しかし、これは実にもったいないと同時に、TRPGを「早く飽きてしまう」元凶にもなってしまうんですね。
- せっかくTRPGにも多様性ができてきたのですから、単純に片方だけをするのではなく、バランス良く両方とも楽しみたい物ですよね。また、そうする事でTRPGを「長く楽しめる」事にも繋がるはずなのです。
- せっかくの「趣味のTRPG」ですから、できるだけ貪欲に色々楽しもうというのもまた良い事なのではないでしょうか...?
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