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26.ホラーは難しい最初に書いておくけど、これは俺の個人的意見だからね。
今回は、TRPGにおける(マイナーな)ジャンルの一つ、「ホラー」についてちょっと駄文をば。 TRPGというのは、基本的には何かの障害(ミッション)を克服(クリアー)していくものである、という側面があると思うんですね。ゲーム的には。
例えば、それがファンタジーを題材にするのであれば、「強力なドラゴンを闘って倒す」だとか、「邪神復活の生け贄の為にさらわれた少女を救い出す」、なんていう、色々なパターンが考えられる訳です。 そう、ホラーの場合、克服する主体が「プレイヤー」であるか「キャラクター」であるかは別として、克服すべき障害というのは、基本的には恐怖であるハズなんですよ。 そういう意味では、ホラーというのは、実に扱いやすい題材のはずなんですよね。 なにせ、それが他のジャンルであれば、まずは「何が障害になるのだろう?」から入るところをいきなりパスして、「それはどんな恐怖なのだろう?」という部分から入れる訳ですから。
それなのに、現実として、ホラーというのはジャンルとして非常にマイナーなものに過ぎないですよね? その結果、ホラーは結構難しいな、と思ってしまったんですよね。 まず、最初に。 TRPGは「空想で物語を楽しむ」と受け止められている傾向がある。 そうすると、TRPGで扱う物として、一番最初に思い浮かぶのは、やっぱり「幻想的な物語」=「剣と魔法の世界」という認識が、非常に強くあるんですよ。
さらに、読み物や映画の「ホラー」=「恐怖」というのは、基本的に非常にマイナーなジャンルに分類されるんですよね。 例えば、「サイコパス物」や「スプラッター物」、「妄想物」に加えて、広い意味で言えば「モンスターパニック物」ですら「ホラー」に分類されますし、大体のホラー好きの人はその中のどれか1つを好む、という傾向にありますから、表現したいジャンルのホラーに対応できるプレイヤーというのは極端に数が少ないんですよね。 さらに、「ホラー」というジャンルは、非常に大きなデメリットを背負っています。
それは、ホラーはゲームと相性が悪いという事です。 そして、恐怖という物は、大雑把にわけて、「生理的な嫌悪感」と「未知のモノへの不安感」から来る物です。
例えば、「スプラッター物」や「モンスターパニック物」というのは、例えば大量の血液であるとか、内臓であるとか、あるいは醜悪な外見のモンスターに対する生理的な嫌悪感が重要なファクターになります。 「暗闇に光る2つの目、そして地獄から響くような重低音のうなり声。被害者は喉笛をかみ切られて即死した」までを表現するのはいいのですが、プレイヤーの誰かが「それってライオンでしょ?」と言った瞬間に、それは未知のモノでは無くなってしまい、「恐怖」の質が変わってしまうのです。 そう言った事を考えると、「ホラー」というジャンルは、マスターをする側にもプレイヤーをする側にも、素晴らしいセンスを要求してしまうジャンルなんですよね。 マスターはルールブックに載っている(あるいは自分の作り出した)恐怖を、それが何であるか悟られる事なく、しかし最大限の恐怖を引き起こさせるように表現しなければならない。 プレイヤーはプレイヤーで、マスターの表現するモノを直感的に把握し、なおかつギリギリのラインまでそれが何であるかの結論を保留するだけのキャパシティを持っていなければならない訳です。
そのどちらかが欠けてしまうと、例えば
であるとか、あるいは
と言った、「恐怖ではないものを楽しむ」ゲームになってしまうんですよね。 ですから、やっぱり、「ホラー物は難しい」と思います。
ですが、逆に言えば、マスター・プレイヤーの両者にセンスがあれば、それだけダイレクトに堪能できるジャンルなのだとも思います。
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